レッドとブルーが地獄に来てから秩序は乱れに乱れていた。その後ダークジャスティスが来て秩序が戻ったかと思われたが彼が独善すぎるせいで顰蹙を買ってしまい治安は悪化の一途をたどっていた。閻魔大王はそんな現状に悩まされていたが彼らを見て何かを思いついた。
その頃サニー達は普段と変わらぬ日常を送っていた。平日は働いて休日は遊んで実に平穏な風景だ。そんな時突然空間が割れると中からダークジャスティスがレッドとブルーを従えて現れた。サニーはあの時のことを思い出すと当時を知らないアムールとソレイユはそれを聞いて戦闘態勢をとった。
「今回は必ず倒す。」
「それはこっちのセリフよ!」
サニーとダークジャスティスが互いに口を開くと戦いが始まった。互いの攻撃がぶつかり合うとそれぞれ拮抗した。サニー達は一斉に押し切ろうとするが敵に押されてしまう。
それでも諦めないサニーはその思いに応えるように剣が出てきた。剣で一気に攻勢に出ようとするが敵側は以前よりも強化していて攻撃を受けてもダメージを受けていなかった。
「残念だがもう諦めろ。」
ダークジャスティスがそう言うと3人でビームを放った。サニーは剣で跳ね返して反撃するがまるで攻撃が効いていなくてよけようとするがビームの追撃が襲い掛かった。
攻撃を受けたサニー達はその場に倒れこんだ。
「もう終わりか・・・」
そう漏らすダークジャスティスだがサニー達は諦めずに立ち上がった。
再びサニーは剣で打撃を加えるとやがて光り出した。剣から放たれる光線で一気に畳みかけると敵は初めてダメージを受けた。これでサニー達は優位に進むかと思われたがダークジャスティスはレッドとブルーを吸収したのだった。
驚くサニー達にダークジャスティスは激しい猛攻を仕掛けるとサニーが持っている剣を破壊した。それでもめげずに立ち向かい、何とか抑え込もうとする。しかし二人を吸収した力はより強大さを増していて攻撃を受けたサニー達は吹き飛ばされてしまった。
何とか体勢を立て直して一斉に反撃に出るが幾多のダメージで体力を消耗していた。だからと言ってここで諦めたら世界は終わってしまう。サニー達は一斉に攻撃を仕掛けた。ここで負けるわけにはいかないと限界まで力を振り絞った。
やがて少しずつではあるがダークジャスティスを追い込んでいった。するとダークジャスティスは巨大な怪獣へと変貌していった。
怪獣化したダークジャスティスは口から破壊光線を放った。サニー達がよけると地面にはクレーターができた。
サニー達は一斉に攻撃を仕掛けるがまるで歯が立たない。それどころかレッドとブルーを吸収したからか攻撃力と耐久性も以前より大きく上がっていた。それでも奴の好きにはさせまいと必死に攻撃を続けた。
しかしダークジャスティスは一切動じることなくサニー達を蹴り飛ばすと再び破壊光線を放った。
「貴様らの攻撃などぬるいわ!」
ダークジャスティスはサニー達を挑発した。しかしサニー達は動じることなく作戦会議を始めた。
するとサニー達はダークジャスティスを囲うと一斉に攻撃を仕掛けた。体全体にビームを当てれば全体に攻撃が効くと考えた。しかしそれでもまるで動じなかった。
もう倒す手段はないのか・・・一度は諦めかけたがここでやらなければ何も変わらないと攻撃を続けた。しかし
「いい加減しつこいんだよ!!」
ダークジャスティスはサニー達を蹴り飛ばすととどめの一撃を仕掛けようとした。
すると何者かがダークジャスティスに渾身の一撃を放った。それはゲンムだった。
「ここは俺が食い止めるからそれまでに回復させるんだ。」
サニー達はいったんその場を後にした。
一方ゲンムはダークジャスティスの猛攻をものともせずに対等に渡り合っていた。一進一退の攻防が続き戦いは激しさを増していく。
「お遊びはここまでだ。」
ダークジャスティスはそう言うとゲンムを蹴り飛ばして破壊光線を放った。ゲンムもエネルギー波で迎え撃ち双方の攻撃がぶつかり合うと拮抗した。
互いに威力を高めあうとやがて双方の攻撃が圧縮して大きくなって激しい爆発を起こした。爆発の衝撃でゲンムが倒れるとダークジャスティスはとどめを刺そうとした。
すると何者かがダークジャスティスに渾身の一撃を放った。それは回復したサニー達だった。
やがてゲンムは起き上がると全員で攻撃を始めた。
ダークジャスティスは反撃に出ようとするがさっきの爆発でダメージを受けたのか動きが鈍くなった。サニー達はこれをチャンスに攻撃を続けるとついに倒れたのだった。
倒れたダークジャスティスは元の姿に戻ると吸収されていたレッドとブルーも出てきた。するとそこに黒いローブを着た何者かが現れた。その姿を見たサニーはあの時の閻魔大王であることに気が付いた。
しかし閻魔大王はダークジャスティスらを吸収するとこう言った。
「世界を地獄に染めてやる!」
閻魔大王の言葉にサニーは唖然としていた。
「いったいどうして・・・あなたはそんなことする人じゃないでしょ?」
サニーの疑問に閻魔大王はこう言った。
「レッドとブルーを地獄に送り込んでからろくでもないことばかりなんだよ。そこにダークジャスティスを加えたらもっと滅茶苦茶になりやがった。こんな状況が続くなら天国も現世もみんな地獄に飲み込まれればいいってことなんだよ。」
閻魔大王はそう言うとサニー達にエネルギー弾を放った。
とっさによけると直撃した壁は派手に爆発した。奴の攻撃を受けたら一撃でやられるかもしれないとゲンムは先陣を切って攻撃に出た。しかしダメージは全く受けておらず逆にゲンムが一撃で倒されてしまった。
あのゲンムが一撃で倒されたことに驚きを隠せないサニー達。それでもめげずに攻撃に出るがことごとく返り討ちに遭った。
「もうこんなことはやめて。」
サニーはそう言うが閻魔大王の考えは変わらない。
「やめろといわれてやめるものか!」
閻魔大王は止めを刺そうとした。それをゲンムは止めようとした。
全力で攻撃をするゲンム。サニー達も何とか起き上がると彼に続いた。
閻魔大王はエネルギー波でサニー達を迎え撃つと互いのエネルギー波がぶつかり合った。攻撃は拮抗してるかに見えたが、閻魔大王に押されるサニー達だった。
しかしそれでも何とか踏ん張り耐え抜いた。全員で息を合わせれば勝てるかもしれないと一斉に威力を限界まで引き上げた。
すると閻魔大王に初めてダメージを与えることに成功したのだった。このまま優位に進めようとするサニー達だがダメージを受けたことに怒った閻魔大王は現世・天国諸共地獄に飲み込もうとした。
「これでもう俺を倒すことはできない。」
閻魔大王はそう言うとサニー達に攻撃を仕掛けた。地獄では閻魔大王の威力が大きく上がりサニー達はなすすべもなかった。もはやこれまでかと思った時そこに二人の男女が現れた。
それはジェイソンとジェイミー、つまりサニーの親だった。サニーは親の後押しで再起を図るが、閻魔大王は二人を蹴散らした。
「許さない・・・絶対に許さないんだからあああああ!!!」
怒りを爆発させたサニーは激しい猛攻を仕掛けた。激しい怒りに目覚めたサニーの威力は凄まじく一度は圧倒するが怒りに任せたことが仇となって逆にねじ伏せられてしまった。
いくら戦えど閻魔大王相手ではさすがに敵わないだろうか?そんな中マイケルは一か八か修行部屋でパワーアップしようと考えて一度は退散するのだった。
修行部屋に移動したサニー達は強化トレーニングを開始した。
閻魔大王を倒して現世や天国を地獄から解放すべく修行を続けるサニー達。何としても世界を救わねば・・・その思いは同じだった。
一方閻魔大王は人々にこう宣言した。
「サニー共はみんなを見捨てて逃げてったぞ!ワーッハッハッハ!!」
しかし周囲の人々はサニー達が裏切るわけがないと主張した。それでも閻魔大王は自分に反発する者には威圧的な態度をとるも攻撃を仕掛けることはなかった。
そこに修行を終えたサニー達が戻ってきた。戦いが再開され、互いの攻撃がぶつかり合った。閻魔大王は今度こそサニー達を皆殺しにしようとするが修行を終えたサニー達はパワーアップして優位に立った。
なおも抵抗する閻魔大王だがパワーアップしたサニー達にはなすすべもなく追い込まれていった。そしてサニー達は激しい攻撃の末閻魔大王を圧倒したのだった。
「これで終わったのね。」
安堵するサニー。しかし世界は元に戻らなかった。
「とうとう俺を本気にさせたな。今こそ真の力を開放する。」
閻魔大王はそう言うと巨大な怪物に変貌した。
怪物化した閻魔大王は激しい攻撃を仕掛けた。サニー達は抵抗するが本気を出した閻魔大王に手も足も出なかった。それでも負けじと精一杯戦うが圧倒的に押されてしまう。
「これで終わりだ!」
閻魔大王はそう言うと口から破壊光線を放った。サニー達は攻撃をよけながらエネルギー波を放ったりするがダメージを受けることなく耐えきると空から大量のエネルギー弾を投下した。
大量のエネルギー弾にサニー達はなすすべもなく浴びてしまい全身から血を流して倒れた。それでもここで終わってはいけないと再び立ち上がって攻撃を仕掛けた。
こうなったら攻撃が効くまでひたすら攻撃し続けようと血濡れになりながら戦い続けるサニー達。そんなことなどお構いなしに閻魔大王は再びエネルギー弾の雨を降らせた。エネルギー弾は周囲の人々にも降り注ぎ、激しい爆発で体が破裂して飛散するなど地獄絵図となった。
やがて遺体をサニー達に激しく叩きつけると握り潰したり食べるなどした。あまりに残忍な行動にサニー達は強い怒りをあらわにするとそれによって威力が上がるが閻魔大王はサニー達を捕まえると地面に叩きつけた。
激しく叩きつけられたサニー達はそのまま動かなくなってしまった。
とある町で幼き日のサニーは親の愛情を受けて幸せな日々を送っていた。たとえ治安が悪かろうとも自分にとっては平穏な日常だった。
しかし突然現れたギャングに親を殺されてしまい身寄りを失ったサニーは幼馴染のルージュの家に身を寄せた。そこで同じ境遇にいたフローラと出会い新たな生活が始まった。
サニーはルージュやフローラと一緒に遊んだり同じ学校で勉強を共にした一方で親の敵を討つべく身体強化を始めた。学業や社会生活の傍らでひたすら己を鍛えた。
やがて成長して独立すると形見である母の私服と父のマントを着用して過ごすようになり修行により力を入れた。そして様々な人々とかかわりあいながら今に成長を遂げた。
「・・・」
ふとサニーは目を覚ますと過去を思い出していた。それは他の皆も同じでマイケルは大企業の御曹司として英才教育で育ったこと、ゲンムは強くなるために修行を続けたら超人レベルにまで強くなっていったことを思い出すと気が付けばそこにはホットの戦士も駆けつけていた。
「俺たちも一緒だ。行くぞ。」
サニー達は起き上がると閻魔大王に立ち向かった。
「数が増えたからって調子に乗るなあああ!!!」
閻魔大王はそう叫ぶが起き上がったサニー達は一斉に攻撃を仕掛けた。何度圧倒されても絶対に屈しない、なぜなら今のサニーにはこんなにも頼もしい仲間がいるからだ。そんなサニー達を今まで出会った人々を含むたくさんの人たちが見守っていた。
多くの人々の声援に応えようとサニー達はどんどん威力を上げていった。
「これで終わりよ!!」
サニー達は一斉にエネルギー波を放つと一つの巨大な渦となって閻魔大王に直撃した。攻撃を受けると元の姿に戻り世界も元に戻った。
「どうやら間違ってたのは俺の方だったな。現世にも天国にも幾多の迷惑をかけたから俺は地獄に戻るよ。最後にこれだけは言っておくがこれからの行い次第では天国にも地獄にも入りうるからな。間違っても地獄行きにだけはなってはならんぞ。」
閻魔大王はそう言い残すと地獄に消えていき地獄の穴も消えた。全てが終わり日常が戻った地球ではまた平穏な日常が戻ったのであった。
終わり
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